■ 一人前わずか8.3cc。そばつゆの「キレ」を生む幻の副産物「駿河濃水」
世の中には「主役よりも脇役の方が実は価値がある」という話がよくあります。チーズを作るときに出る乳清(ホエイ)は、かつては単なる廃棄物でしたが、今では高タンパクなプロテイン飲料の主原料として、むしろ高値で取引されるようになりました。日本酒の酒粕、みりん粕も同じで、「副産物」だったものが後に主役級の価値を持つようになる例は、食の世界にたくさんあります。
そば半の「駿河濃水」も、まさにこのタイプです。
■ 純水を作る過程で生まれる、濃縮ミネラル水
そば半では、焼津の海洋深層水を脱塩した「駿河純水」を、そば打ちにも出汁取りにも使っています。真水に近い、雑味のないクリアな水を作るこの脱塩の工程で、実はもう一つの水が生まれます。それが「駿河濃水」。海水からミネラル分を除いて純水を作る過程で、逆にミネラルの方が濃縮された水です。
その濃度、駿河純水の2倍以上。本来なら見過ごされてしまいそうなこの副産物を、そば半ではそばつゆの「返し」に活用しています。たまり醤油と希少糖で仕込み、3ヶ月かけてじっくり熟成させる返しに、この駿河濃水をほんの一人前あたり8.3cc加える。たったこれだけの量で、そばつゆに他にはない「キレ」が生まれます。
8.3ccというと、小さじにも満たないくらいの量です。それでも味の違いが出るというのは、駿河濃水に含まれるミネラルの濃さゆえ。少量で味の輪郭をきゅっと引き締める、いわば「隠し味」ならぬ「隠し水」です。
■ 今日のちょっと役立つ話:「副産物」に注目すると料理はもっと面白くなる
家庭料理でも、実は身近に「駿河濃水」的な存在があります。例えば、豆腐を作るときにできる「おから」は、かつて廃棄されることも多かった副産物ですが、今では食物繊維豊富な食材として立派に活用されています。米のとぎ汁も、植物の水やりや掃除に使えるミネラル分を含んだ副産物として知られていますし、野菜の茹で汁には水溶性のビタミンやうま味が溶け出しているため、スープの出汁として再利用できます。
「主役の裏で何が生まれているか」に目を向けると、捨てていたものが実は使い道のある資源だった、という発見があるかもしれません。そば半の駿河濃水も、そんな視点から生まれた一杯の「キレ」なのです。
わずか8.3cc。でも、そこにはそば半の水へのこだわりが凝縮されています。皆さまのご来店を、そば半スタッフ一同心よりお待ちしております。

