突然ですが!
そば屋のメニューでよく見かける
「更科そば」と「田舎そば」。
真っ白でつるんとした更科と、
黒っぽくて野趣あふれる田舎。
あの二つ、
違う品種のそばを使っていると思いますか?
実は私も、蕎麦屋になる前はそう思っていました。
ところが、とんでもない勘違いだったのです!
■ 白いそばと黒いそば、実は「同じ実」だった
驚くことに、更科も田舎も、
使っているそばの実は同じなんです。
違いを生んでいるのは、
「実のどの部分を挽いているか」
ただ、それだけだったんです。
そばの実は、外側から
「鬼皮(そば殻」
「甘皮(果皮)」
「胚乳」
「胚芽」
という層構造になっています。
製粉のときに実へ力を加えると、
まず中心にある真っ白なでんぷん質、
胚乳の部分から崩れて出てきます。
これが「一番粉」。
上品な甘みと、
つるりとした喉ごしが特徴の粉です。
更科そばが雪のように白いのは、
この一番粉だけを使っているから、
というわけなんですね~
先日更科粉と純水だけで打った十割そばを
お出ししましたが、
お客様に大変好評でした。
■ 今日のちょっと役立つ話 ― 黒い色の正体は「鬼皮」
さて、石臼をさらに挽き進めていくと
どうなるか。
今度は鬼皮、甘皮や胚芽まで一緒に砕けて、
粉の中に混ざっていきます。
これが「二番粉」「三番粉」。
香りが強くなり、
色もぐっと黒っぽくなる。
田舎そばのあの黒っぽい見た目と
力強い風味は、
この鬼皮から来ていたんです!
ちなみに、そばの健康成分として知られる
ルチンや食物繊維も、
この鬼皮、甘皮の部分に多いと言われています。
つまり白いそばと黒いそばの違いは、
品種でも産地でもなく、
「どこまで実を使い切るか」の違い。
そう考えると、
そば屋のメニューの見え方が
ちょっと変わってきませんか?
■ そば半が「実を丸ごと」挽く理由
そば半でお出ししているのは、
更科でも田舎でもなく、
実を余すことなく挽き込んだ十割そばです。
使っているのは、
北海道の契約農家様が
無農薬・有機質栽培で育てたそばの実。
鬼皮をむいたむき実(丸抜き)を、
毎日店内で自家製粉しています。
甘皮まで丸ごと挽き込むから、
そば本来の香りと風味が
しっかり立ってくれるんですね。
そして打つ水は、
焼津の海洋深層水からつくる脱塩水
「駿河純水」だけ。
この水で打つと、
そばがしなやかになって、
のど越しがぐっと良くなるんです。
実の香りの強さと、水のなめらかさ。
その両方があって、
はじめてあのそばが完成します。
■ 残暑を、するりと
本日、8月23日
二十四節気でいう「処暑」を迎えます。
「暑さが落ち着くころ」という意味だそうですが、
実際はまだまだ汗ばむ陽気ですよね~
そんな体力を奪われがちな時期こそ、
香り高い十割そばで
少しほっとしていただけたら嬉しいです。
今日も最後まで読んでくださり、
ありがとうございました。
そば半 登呂本店
静岡県静岡市駿河区登呂6-2-1
TEL:054-286-6333
営業時間:月曜 10:00〜14:30 / 水〜日曜 10:00〜20:00(通し営業)
定休日:火曜日
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